- プロカバディは選手の獲得をオークション形式で行う
- オークションにかけたくない選手を各チーム6名まで決めることが可能
- 『ファイナルビッドマッチ』は保持できなかった選手を取り戻しやすくするシステム
インドでは超人気スポーツ、カバディ。
インドにおいてカバディはプロスポーツです。
プロということは、カバディ選手はカバディをプレーすることで収入を得ている、ということですね。
その収入、つまり年俸がどのように決まるかご存知ですか?
オークションで決まるんです。
今回はそのオークションの特別ルール、ファイナルビッドマッチについて書いていきます。
オークションとは?
概要
ざっくり言うと「選手の年俸をオークション形式で決める」ですね。
ヤフオク!にカバディ選手が出品されている感じ、というイメージです。
インドのプロカバディには12チームあります。
その12チームが獲得したい選手に値段をつけていく感じですね。
一番高い値段をつけたチームがその選手を獲得!となります。
日本のプロ野球、ドラフト会議に近いイメージですかね。
ドラフト会議と違うところは以下の2点です。
- 選手からすると入団するチームと年俸が同時に決まる。
- 新人だけでなく、ベテランも対象
全選手が対象ではない
先程、新人だけでなくベテランもオークションの対象になる、と書きました。
しかし、カバディ選手全員がオークションの対象になる訳ではありません。
それを理解するには保持と解放という仕組みを知る必要があります。
- 次のシーズンでチームに留めておきたい選手を選ぶ制度。
- 各チーム、最大6名まで保持可能
- 保持されない選手は解放される。
- オークションの対象となる。
保持選手はオークションの対象とならず、確実にチームに残留させることができます。
解放された選手はオークションの対象、つまり別のチームに移籍することになります。
ファイナルビッドマッチとは?
残留させやすくするシステム
解放の対象となった選手は必ず他のチームに移籍しないといけないのか?というと必ずしもそうではありません。
解放した選手を再びオークションで競り落とすことも可能です。
各チーム、保持できる選手は6人までと決まっています。
そのため、保持したい選手が7人以上いる場合は誰かを解放しないといけないんです。
今年、得点王経験者のパーディープ・ナーワルをパトナ・パイレーツが解放したとしてニュースになりました。
詳細は定かではありませんが、もしかしたらこの6人保持のルールが影響している可能性もあります。
チームは残留させたいし、選手もチームに残留したい。
でも、保持のルールがそれを許さない。
そんな時に使えるのが、ファイナルビッドマッチなんです。
最高落札価格でなくてもいい
通常、選手を獲得する時は最高落札価格を出さないとその選手は獲得できません。
オークションですからね。
ただ、元々所属していたチームに限り、最高落札価格でなくても元・所属選手を落札することが可能なんです。
仮に他に高い金額を提示しているチームがあったとしても、です。
ファイナルビッドマッチのルールは以下の通りです。
- ファイナルビッドマッチを行使できる上限回数は各チーム2回まで。
- ファイナルビッドマッチを提案された選手には拒否権あり。
- 所属チームに戻りたい場合はファイナルビッドマッチを受け入れ、元のチームに戻れる(他に高い金額を提示しているチームがあったとしても)
- より高い金額を提示しているチームに行きたい場合は、ファイナルビッドマッチを拒否可能。
※上限の6人保持しているチームはファイナルビッドマッチの権利なし
※5名保持の場合は1回のみファイナルビッドマッチ可能
※4名以下保持の場合は2回ファイナルビッドマッチ可能
ファイナルビッドマッチを使うのはこのような場面でしょうか。
「前のシーズンまでウチのチームにいたあの選手、また獲得したないなー。あ、他のチームがめっちゃ高く落札しようとしている。よし、ファイナルビッドマッチ発動だー!」
チームにとってはコストを抑えて選手を取り戻すことが可能に。
選手にとっては慣れたチームに帰りやすく。
このようなシステムがファイナルビッドマッチです。
まとめ
- プロカバディは選手の獲得をオークション形式で行う
- オークションにかけたくない選手を各チーム6名まで決めることが可能
- 『ファイナルビッドマッチ』は保持できなかった選手を取り戻しやすくするシステム
以上がファイナルビッドマッチの解説です。
チームにも選手にも優しいシステムですね。
ただ、余程チームと選手の信頼関係が厚くないと成り立たないシステムだと思います。
高い金額を提示しているチームを断って、低い金額を提示しているチーム(古巣)に戻る訳ですからね。
私なら高い方に行っちゃいそうです(笑)
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